白血病のリハビリについて症例検討を行いました

兵庫県西宮市の上ヶ原病院リハビリテーション科からお知らせです。

 

当院リハビリテーション科では毎週全体研修を行っており、先日、血液のがんの一種である白血病の症例について皆で検討しました。

 

症例検討はある患者様の例を挙げて、その方に対するリハビリテーションはどのようにすべきだったか?と振り返ります。そして他のスタッフも様々な意見を出し合い、さらに質の高いリハビリを提供するための研修です。

上ヶ原病院リハビリテーション科

まずは発表者が症例を提示し何を検討するかを話します。

 

今回は珍しい疾患だったこともあり、病気やその化学療法について皆で知識を共有しました。

 

上ヶ原病院リハビリテーション科

その後、ある患者様の症例の中で発表者が困った点などが提示されます。

 

今回は新型コロナウィルスによる影響で面会ができなかったことによる、患者様の精神的な側面についても発表者が悩んだ点などが提示されました。

 

 ペアになったりして各自が意見を出し合い、ホワイトボードに書き出していきます。

 

上ヶ原病院リハビリテーション科

当院での症例検討では発表者以外に、ファシリテーターという担当が付き、皆の意見を集約していきます。

 

症例検討は2週に渡って実施され、リハビリテーションの技術的ものを主題にしたり、他職種との連携について話し合ったり、退院後の復職や生活をどのようにフォローすべきだったかなど様々な話し合いを行います。

 

患者様もそれぞれですし、それに対応するセラピストもそれぞれ違った人間ですので、同じ病気の方でもセラピストが違うと患者様に対するアプローチも必然的に個別性が出てきます。

 

こうした多様な症例を見聞きすることで一人の経験を皆の知見へと高めていきます。

 

医療の質はなかなか数字ではご説明するのが難しいのが現実です。

 

何人の患者を診たから優れているとも言えませんし、リハビリは改善することだけが目的ではなく、今の能力を維持したり、残された能力でどのように普通の生活に戻っていただくかであったり、質の基準を示すのが難しいものです。

 

もし一つだけ当院のリハビリの質を表現できるものがあるとすれば、このような全員による症例検討を積極的に行っていることです。

 

皆で問題を共有し、色々な意見を出し合い、良いものは自分の治療に取り入れていく。このようにして当院リハ科ではリハビリの質を向上させています。

 

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